Possibility alternative Ⅰ(03/11) [小説]

これはチラシの裏に書き留めるような駄文です。
どっかで見たような設定だったりしても気にしない!というか気にする人は読まない方がいいです。
この物語はフィクションです。
登場する人物・地名・団体は実在しませんし、似ていても全くの別物です。
駄文を読みたい方はそれを理解した上で、自己責任の下続きをご覧ください。



北陸方面防衛隊第四駐屯地は、駐留部隊数と反比例するように広大な敷地面積を有している。
これは来る第二次侵攻作戦、即ち帝都奪還作戦の折には、北方侵攻ルートを担う部隊の前線及
び補給基地の役割を担うからである。
その第四駐屯地敷地内を、鷹梨浩太は憂鬱そうな顔をしながら歩いていた。彼がそんな顔を浮か
べているのは、無表情のまま後ろを歩く人物に原因の一つがあった。
如月舞依――――五摂家と呼ばれる、帝を守護し支える皇家縁の五つの武家。
この五摂家に近しい武家を譜代武家と呼び慣わす。彼女はその譜代武家の一つ、如月家の息女
であり、征夷大将軍直属部隊である帝国騎衛軍に身を置く衛士。帝を始めとする皇家の守護も担
う事から別名を皇室守護隊(インペリアルガーディアン)とも呼ぶ、日本帝国軍の中でもエリート中の
エリート部隊に属している。
先のブリーフィングは彼女の着任挨拶と顔合わせのみであり、元々発令されていた待機命令が継
続されただけで解散したが、浩太は施設に於ける彼女の案内役を務めることとなった。
本来なら自主訓練時間に充てたかったのだが、岩本の命令とあっては拒否出来ない。それがシミュ
レーション結果のペナルティの一環と言われてしまえば、尚更である。
それだけならまだ良かったが、この如月舞依という女性衛士は、浩太の予想をはるかに超えて取っ
付き難い人物だった。
「如月参尉の出身はどちらになるんですか?自分は」
「それを聞く事は貴官が受けた命令と関係あるのか?」
「いえ……個人的な質問です」
「ならば命令遂行後、貴官が私の軍籍を確認すれば良い事だろう」
如月舞依は施設内の説明には耳を傾け、気になる事は質問してくるが、それ以外では殆ど口を開
かない。施設の案内はかなりの距離を歩く事もあり、必然的に沈黙の時間が長くなる。
それを気拙く感じた浩太が間を持たそうと些細な話題を振るが、彼女の反応が終始この有様では
会話が到底成り立たない。
最初こそ彼女とのコミュニケーションを成り立たせようと試みた鷹梨浩太だが、罰ゲームのような時
間を終えるには任務をただ遂行する以外に無いと悟らざるを得なかった。
そんな彼の心中を知ってか知らずか、一方の当事者である如月舞依もまた、鷹梨浩太に悟られぬ
よう小さく溜息を吐いていた。
「出向、ですか?」
日本帝国皇都・帝国騎衛軍第拾陸騎衛師団第参隊舎。
その執務室に於いて直属の上官、郡山貴音壱等陸尉から発せられた辞令に舞依は問い返していた。
内容は北陸方面防衛隊第弐突撃中隊への転属。
およそ二ヶ月間の期間限定であり、正式な転属というよりは実地研修という意味合いが強い。
しかし何故この時期に、それも自分がこのような辞令を受けるのか?
その疑問は彼女の上司が解き明かしてくれた。
通常の師団は戦機刃の連隊を中心に戦車部隊や歩兵部隊といった側面、及び後方支援部隊を加
えて構成されるが、騎衛師団は六個中隊の戦機刃を中心に構成されている。従って騎衛師団は七
二名の衛士を中核とした集団であり、前線の部隊が初期第三世代型戦機刃を中心に使用するのに
対し、彼らは戦略的運用に比重を置いた少数生産の試作第三世代型戦機刃が与えられている。
尤も、帝国騎衛軍の実数は外様武家を含め二個師団相当に及ぶ規模を有しているが。
そんなエリート集団でもある騎衛師団だが、如月舞依のように実戦経験の浅い衛士もまた少なから
ず存在していた。現在日本帝国軍が準備を進めている帝都奪還作戦、その中核を担う事になるの
が他ならぬ騎衛師団であり、彼らの経験不足は軍上層部に於ける懸念材料の一つでもある。
それを少しでも払拭するための計画が今回の出向であり、任官から一年になる彼女が選ばれたわ
けだ。尤も、貴音には別の思惑があるのだが、それを如月舞依は知らされていない。
「最前線の空気に触れることは、参尉にとって貴重で有益なものとなるだろう」
そう締め括った上官に対して敬礼で応え、彼女は命令を受領した。それが五日前の出来事である。
だが、今の彼女は軽い失望を抱いていた。
愛知県の激戦区とは程遠いが、それでも対H.E.B.Lの最前線である。常に殺気立っているとはいか
ないが、部隊の空気はそれなりに殺伐として緊張感が高いと思っていたが現実は違った。
配属された部隊のメンバーとは顔を合わせただけだが、会議室から退出する彼らの姿から緊張感
の欠片も見出すことが出来ず、本当にここは最前線で戦う部隊なのかと疑念が湧き上がる。
その疑念に輪を掛けているのが、自分の前を歩き施設内を案内する若い衛士の姿だった。
施設に関する質問の受け答えに関しては問題ないが黙って案内出来ないのか、距離の長い移動
中は家族構成だの友人の話だのと凡そ軍務とは無関係な質問をぶつけてくる。
まあ、そういう質問が来るときは長い距離を歩かされるのだと事前に判るだけマシとも言えるが。
それ以上に彼の、鷹梨浩太参等陸尉の容姿が、とても多くの修羅場を潜り抜けた歴戦の兵士に見
えない事が問題だった。環境が人の外見も変えるとは良く言われており、最前線にいる以上は精
悍な趣になっていてもおかしく無いのだが、そういった変化が彼から微塵も感じられない。教練過程
の学徒が手違いで配属された、と言われても事情を知らぬものは疑わないだろう。
その頼りなさげな後ろ姿を見ながら、如月舞依は自身の前途に対する不安が大きくなるのを感じ、
誰に知られること無く再び溜息を吐くのだった。


明治維新による国家の近代化によって、それまで藩と呼ばれていた地域名は県へと改められた。
廃藩置県という制度であり、かつて加賀藩と呼ばれていた地域はその名を石川県へと変えている。
その際の名残を残しているのが福井県に隣接する石川県南西部の加賀市であり、現在はここが北
陸方面に於ける戦場の中心地となっている。
H.E.B.Lは平野や山間部を縫うようにして進軍をしてくるが、基本的には山越えをしない。無論、万が
一を考慮して山岳地帯の至る所にセンサーを設置し、即応可能な位置に部隊を分散配置している
が、基本的には平野部である加賀が主戦場になっている。
その加賀市中心部で小さな丘陵となっている公園は、かつて城があった場所でもある。ただし現在
は公園跡と呼ぶべき場所だが、そこには一機の戦機刃が配置されていた。砲身を二架脚によって
支えられた長大な銃を敷地内で腹這いになって構えるその姿は、戦場で獲物を仕留めんとする狙
撃手のそれと同じである。否、与えられた役割は狙撃そのものだ。
前方二kmの地点では既にH.E.B.Lと守備隊による戦闘が行われているが、衛士が見ているのはそ
の先。光学センサーがモニターに映し出した画像は、現在戦闘が行われている地点から五km南方
にある山の麓と、そこに集まりつつある人の形を模したような個体。顔に相当する部分には口や鼻
が見当たらないが、代わりに顔自体が巨大な目のような形状をしている。
これが人類を苦しめてきた遠距離攻撃型のH.E.B.L、即ち狙撃型と呼ばれる個体である。
迎撃前の事前調査の段階でこの狙撃型が随従している事を知った日本帝国軍は狙撃手を配置し、
狙撃型の排除を待ってから本格的に押し返す手筈を整えている。あとは彼が狙撃型を排除すれば、
作戦の第一段階はクリアとなる。
狙撃に入る前、一度だけセンサーの倍率を落として相手の数と凡その位置を確認する。偵察によ
る事前報告通り四体の狙撃型の姿を確認し、その配置状況から狙撃順番を決める。地形データと
気象データは既に入力済みであり、風の影響による弾道のズレを補正しながら慎重に最初の標的
に狙いを定めるとトリガーを引き絞る。次の瞬間、狙撃銃が最初の轟音を響かせた。
撃ち出された47mmの弾丸は敵と味方が入り乱れる前線の頭上を通過し、約八km離れた狙撃型
の頭部に命中するが、衛士はそれをモニター越しに見ながら次の射撃の準備に入る。
ここから時間との勝負である。
一体でも撃ち漏らせば、それは部隊を窮地に追いやる結果となる。
銃の側面にあるレバーを動かすと空の薬莢を排出され、同時に予め込めてあった次弾が装填され
る。そしてレバーを元の位置に戻し、薬室を密閉すると次の標的に対して素早く狙いをつけて引き
金を引く。
射程距離が長く、かつ精密性を備えているのがボルトアクション式狙撃銃の利点ではあるが、一射
ごとに手動で銃弾を再装填しなければならない。故に射撃間隔に若干の開きが出来てしまうのが
欠点だが、これは狙撃手の技術によって補う事が出来る。二秒にも満たない時間で正確に流れる
ような作業を繰り返し、標的を次々と葬っていく様は熟練の腕が成せる業といえるだろう。
四発の銃弾を撃ち、四度目の再装填を終えてから改めて拡大された標的の様子を一体づつ確認
していく。これだけ距離が離れてしまうと、戦機刃に搭載されている動体センサーでは反応を捉え難
い。故に相手の状態は機体の望遠モニターを利用した目視で確認するしかない。
「こちらハウンドⅠ、対象の沈黙を確認した」
四体の狙撃型が完全に動かなくなったのを確認し、狙撃担当の衛士は通信機のスイッチを入れる
と簡潔に報告して機体を起こす。彼にとっては今回の最初の任務が終わったというだけで、戦いそ
のものはこれからが本番に過ぎない。次は前線に展開する防衛部隊と合流して、H.E.B.Lを押し返
す役割があるのだ。
使い終わった狙撃銃は、後方支援の補給部隊が回収する手筈になっている。
彼は腰に備え付けていた突撃銃を取り出すと、狙撃銃を放置したまま南へと向かって移動を始め
た。

虐殺型と呼ばれる個体種は、H.E.B.Lの中でも最も数が多いとも云われている。蠍に似た形状をし
ているが、異なるのは大きさと凶暴性、あとは尾に当たる部分が極端に短い事と甲殻によって覆わ
れていない事などが挙げられる。基本的には肉の塊と形容出来る存在ではあるが、生命力が高く
集団で行動する性質があり、鋏状の前脚は戦機刃の装甲を容易く切り裂く硬度と切れ味を秘めて
いる。戦場で最も良く出会うお友達、或いは衛士の永遠の恋人とも形容され、人類とH.E.B.Lとの
本格的な戦闘が開始されて以来、虐殺型に屠られた衛士は数え切れない。
北陸方面防衛部隊は加賀市南西部に於いて、この虐殺型との交戦状態に突入していた。
中隊規模で展開し、横列陣による弾幕で足を止め近接戦闘で斬り捨てる。無論防衛部隊にも少な
からず損害は出ていたが、そこは最前線で死線を潜ってきた衛士たち。簡単に崩れるような姿を
見せず、虐殺型の猛攻を上手く受け流し耐え忍んでいたが、交戦開始から二〇分後には戦線が
徐々に押し込まれ始めていた。
そんな前線部隊に敵狙撃型の排除成功との一報が届き、各隊を指揮する中隊長から虐殺型と近
接戦闘中の各機に一時後退の命令が伝達される。中隊を構成する8機が残弾を撃ち尽すかのよ
うに弾幕を張りながら急速後退するが、相手は勢いを殺がれながらも前進を止めない。だが、前
線部隊の後方から撤退を支援するように、虐殺型の群れに向けてミサイルが次々と撃ち込まれて
いく。中・長距離砲撃に主眼を置いた日本帝国の戦機刃、震電による支援攻撃が始まったのだ。
震電とはアメリカが開発し、現在は世界中にある戦機刃の大元となったF-4ファントムの日本帝国
に於ける名称である。ファントムに高い機動性と近接戦闘能力を付加して日本帝国仕様にカスタマ
イズした紫電や発展型の紫電改、第二世代型のF-14トムキャットを元に開発された陽炎と、それ
を発展させた第三世代型の不知火が現在の日本帝国に於ける主軸機だが、戦機刃製作のノウハ
ウを得るために作り出された震電は追加武装を加え、後方からサポートする目的で実働部隊に組
み込まれている。尤も、これは日本帝国に対するファントムの配備をアメリカが渋り、必要数を揃え
るためには自国生産するしか無かったのが理由ではあるが。
近接戦闘に比重を置いた日本帝国の戦機刃を支援するには、後方からの射撃が主となる。ところ
が狙撃型が健在だと重火力と重装甲で壁になれる震電は、他の機体に比して三割増しの重量が
ネックとなり、機動力に劣るため的になりやすい。それ故に狙撃型を排除するまで後方で控えてい
たのだ。
震電の射撃によって時間を稼ぎ出した各中隊は、弾薬の補給と戦線の再構築を図るため、呼吸を
合わせるように一斉に後退していく。その中には第玖機動連隊第弐突撃中隊の姿もあった。

所定のポイントへ後退した機体の中で、鷹梨浩太は大きく息を吐き出した。一先ず最初の山場を
越えて生き残った安堵感はあるが、戦いはこれからが本番なのだ。
機体の損害状況確認をコンピュータに任せ、その間に燃料及び弾薬の補充作業に取り掛かる。本
来なら整備兵の出番となるが、専用の設備が無い戦場では人の手に頼るより戦機刃で直接作業
を行った方が時間の短縮になる。
予め用意されていた弾倉を銃に装填すると、残りの予備弾倉を背部ウェポンラックに装着する。そ
の作業中、紫電改と浩太が乗る機体と同型機であり第三世代型試験運用機である陽炎で編成され
た部隊が前線へ向けて動き始めていた。
彼らはH.E.B.Lの侵攻を真っ先に喰い止めた部隊であり、浩太ら突撃中隊が戦線に到達したとき入
れ替わるように後方へ下がって補給を行っていた。彼らはこれから前線で突撃中隊の補給作業が
完了するまで、震電と入れ替わるように前線を支える役目が待っている。
彼らを見送っている間に診断を終えたコンピュータは、異常が無い事をモニターに表示する。それ
を確かめた浩太は燃料供給ホースを機体右腹部に設置された注入口に繋げ、正常に接続された
事を確認すると動力を遮断して搭乗口を開いた。これは燃料補給の準備が整った合図であり、極
力人の手を借りないといえども、こればかりは地上支援部隊の手を借りなければ始まらない。
地上に止まったタンク車からホースを通じて液体燃料が送り込まれ、サブモニターには補給が正常
に行われている旨が表示される。それを確認して後、ホースや機体接触部に燃料の漏れが無いか
をチェックすると、予め持ち込んでおいたサバイバルパックから携帯用飲料水を取り出して口に含
み、タオルで汗を拭っていく。補給を受けているこの時間だけが、戦闘中の衛士にとっては貴重な
休息の時間であり、これが終われば彼らは再び死地へと赴かねばならない。
『遅いぞ、鷹梨参尉!戦場では僅かな遅れが致命的なものとなるのだぞ』
必要な作業を終わらせ、ようやく一息を入れる事が出来た浩太に岩本弐尉の叱責が飛んだ。
『しかし中隊長殿!鷹梨参尉を急かすと、我々が吹き飛んでしまうリスクが増すのではないかと』
「む!?それもそうか」
隊員の一人が発した言葉に岩本は妙に納得し、通信機越しに一同から笑いが漏れる。
一方で叱責した当人もまた、それが決して事実ではない事を知っている。
岩本の目から見ても浩太の補給作業は決して遅過ぎることはなく、一般的な衛士の補給作業と比べ
ても平均を満たしている。尤も、配属当初の頃は作業が余りにもたどたどしく、「お前は何もするな」
と言われる程に酷かったのも事実ではあるが。
聞き様によっては、この会話の内容は不謹慎極まりないだろう。だが、誰もそれを咎めないのは岩
本が言ったからだけではない。
『阮を担ぐ』という言葉がある。髪を切らない、上着の袖は左腕から通す、ソックスは右足から、とい
った具合に、スポーツ競技に於いて良い成績を出せたときの行動や日常生活で思わぬ幸運が舞い
込んだときの行動を繰り返し、自身に対して幸運を呼び込もうとする呪いの一種である。
戦場で生き残る秘訣は個人の実力とそれを十全に発揮出来る程よい緊張感、そして運だということ
を修羅場を潜り抜けて生き残った岩本は知っている。だからこそ彼は、戦場で幸運を呼び込む要素
を大事にしている。加えて前線指揮官という立場になれば、自分のみならず指揮下に入った部下の
命まで懸っている。衛士が少なくなっている事実を除外しても、自分の指揮する部隊で戦死者が出
て欲しくない、というのは大多数の前線指揮官の切なる願いだろう。
ならば例え不謹慎な内容の会話であろうと、部下の命が助かる可能性があるなら実行するのは指
揮官として誤った行動とは言い難い。云わばこれは、彼が率いる第弐突撃中隊にとって阮担ぎの一
つである。そんな岩本の意図を他の隊員も承知していたし、意図を読み取れずとも直感的に理解し
ている浩太は、敢えて道化師としての立場を甘受している。
自身の未熟さを笑い話の種にされ続けるのは決して心地良いものではない。しかし緊張感を適度
に保ちつつ戦場に於ける幸運を呼び込むことで部隊の生還率に寄与し、それが結果として奴らの
撃退に繋がるなら、未熟な自分のちっぽけなプライドを捨てる。
それが鷹梨浩太という衛士の選択だった。
燃料の注入開始から五分程経過し、サブモニターは補給が完了したことを告げる。
扉を閉めて動力炉の再始動作業に入ると、安全装置が働いて燃料注入ホースが機体から強制的
に取り外され、同時にそれまで沈黙していた計器に灯が点ると、再起動したメインモニターが外の
様子を映し出す。
再出撃の準備を着々と整えながら、ふと右側を見た浩太の視界には丁度立ち上がる戦機刃の姿
が飛び込んできた。彼の駆る陽炎とも、中隊メンバーが駆る不知火とも異なる機体。御速(みかは
や)と呼ばれるそれは、帝国近衛軍にのみ与えられた七八機しか存在しない日本帝国の試作第三
世代型戦機刃であり、その性能は同じ第三世代型の不知火や不知火の試験運用機である陽炎と
は一線を画している。
その搭乗者は先の会話に一切関わろうとしなかった。果たして彼女は、先程の会話を聞いてどう
思っているのだろうか?そんな事を考え、浩太は慌てて頭を振る。ただでさえ未熟な彼にとって、
余計な雑念は命取りになりかねない。今はH.E.B.Lを撃退し、無事に生還するのが最優先である。
全ての機体が直立し、発進準備を完了する。程なく岩本の号令一下、第弐突撃中隊は戦線へと
向けて移動を開始した。

[to be continued]



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